今回は5歳頃のお子さまに向けた言葉と文字に関する知育についてご紹介します。
季節を題材にした簡単なクイズで、季節を表す言葉とひらがなを身につけていきましょう。限られたヒントから何を表すかを当てることで、物事を類推する力を磨くことができますよ。
連想あそびで「物事を類推する力」を鍛える
年中くらいになると、お子さまはモノを見て名前が言えたり、モノの特徴が説明できたりと、言葉の扱い方が上手になってきます。
今回の知育では、それとは逆に、モノの属性を聞いて何を表すかを考えることに挑戦します。モノの名前を紙に書いていくことで、お子さまに文字への興味を促すことにもつながりますよ。
言葉をもとにイメージをふくらませる練習をすることで、言葉の意味で物事を考える「概念的思考」が刺激され、
●季節をあらわす言葉を理解する「受容的思考力」
●さまざまな属性から何を表すかを類推する「集中的思考力」
などが磨かれます。
季節ならではの食べ物や生き物を題材に、楽しみながらお子さまの類推する力を養っていきましょう。
属性を聞き、モノを言葉として思い浮かべよう
いくつかのヒントをもとに、モノの名前を当てる「連想あそび」をご紹介します。
次に紹介する2つの遊び方を参考に、お子さまと楽しんでみてください。どちらの遊びも最初に保護者さまがお手本を見せられるとスムーズに進められます。
さてこれは何でしょう?「連想あそび」
モノを表すヒントを2~3個伝えて、「さてこれは何でしょう?」と問題を出します。
ヒントにはモノの属性を出していきます。色や形といった見た目に関することだけでなく、味や鳴き声の特徴など目に見えない情報も混ぜてください。
【問題例】
●答えが「はち」の場合
・春の虫
・さされると痛い
・蜜を巣にためる
●答えが「せみ」の場合
・夏の虫
・樹液をえさとする
・ミーンミーンと鳴く
●答えが「かき」の場合
・秋の果物
・オレンジ色をしている
・干して食べてもおいしい
●答えが「せつぶん」の場合
・冬の行事
・豆を鬼に向かって投げる
・「鬼は外、福は内」と掛け声をかける
お子さまがヒントから答えを類推できるようになってきたら、少し難易度を上げてみてください。たとえば季節の部分のヒントを省き、名前と一緒に季節も当ててもらうようにするといいですよ。
ひらがなでどう書く?「文字当てゲーム」
ひらがなを覚え始めているお子さまには、モノの名前を答えるときに、ひらがなで何と書くかも一緒に答えてもらいましょう。
ひらがな自体を覚えきれてないと思いますので、すべてのひらがな(46個)と濁点・半濁点を書いた紙を準備しておくといいですよ(おうちにひらがなの積み木やブロックがある場合はそれを用いてもかまいません)。
そして紙に書いた文字の一覧から、当てたモノの名前をひらがなでどう書くか順番に指してもらえばOKです。
【回答例】
●答えが「つくし」である場合
「つ」→「く」→「し」と、言葉の順番通りに指してもらう。
●答えが「とんぼ」である場合
「と」→「ん」→「ほ」と、さらに「゛(濁点)」を指してもらう。
一緒に声に出しながら文字を拾っていくと効果的です。
また、文字を書く練習を始めているお子さまには、言葉を当てるときにノートなどに書いてもらうのもよいですね。難しい字は保護者さまが色ペンなどで見本を書き、それを上からなぞって練習するとよいですよ。
言葉を想像して答えるワクワク感を大切に
子どもたちはなぞなぞやクイズが大好きです。一問当てることができるとどんどんおもしろくなり、のめりこんでくれるはず。
答えはなんだろうと楽しんでもらうのがポイントです。ぜひ保護者さまもお子さまと一緒になって挑戦してみてください。お子さまの言葉と文字への興味を引き出し、その力を伸ばしてあげてくださいね。