リビングはその性質上、とても散らかりやすい部屋ですから、片付けに悩んでいる方も少なくないことでしょう。今回は、リビングをいつもスッキリ美しく整える「壁面収納家具」の上手な選び方をご紹介します。
収納に困る部屋の第1位はリビング!
壁面収納家具でいつも美しく
収納に困っている部屋は?というアンケート(※)によると、堂々の1位はリビングです。実はこのアンケートだけでなく、様々な調査でも、片付かない、散かりやすい、物が多い、という悩みが多く見られます。
リビングは人が集まる場所ですから、人と共に物も集まります。新聞や雑誌はもちろん、ノートパソコンやゲーム、読みかけの本、趣味の道具、爪切りや文房具など、ちょっと油断をすると、あっという間に散らかってしまいます。
リビングに物が多いということは、それだけ家族が集まる機会が多いということですから、とても素敵なことなのですが、できればいつもスッキリ美しく整えておきたいもの。そんな時は、テレビ周りなどの空いた壁面を活用する「壁面収納家具」を活用すれと、片付けがしやすい部屋になります。
(※アイリスオーヤマ調べ)
壁面収納は作り方により3種類、
予算と目的に合わせて上手に選んで
壁面収納家具とは、壁に設置する収納家具のことを言います。収納家具は製作方法により、置き家具・システム家具・オーダー家具の3種類に分かれ、それぞれに特徴がありますので、予算や目的に合わせて選びましょう。
置き家具は、既製品の家具を家具専門店などから購入し、置いて設置をするものです。中には壁に固定をする場合もあります。置き家具は、数千円の組み立て家具から、数百万円の高級家具までバリエーションが豊富で、本物のアンティーク製品もあります。
システム家具は、既製品のパーツを組み合わせて設置するもので、建材メーカーや家具専門店などで製造しています。理想通りの家具にできるかは、パーツのバリエーション次第です。組み立て設置工事はおよそ1日で完了します。
オーダー家具は、部屋のサイズや使い方に合わせてオーダーメイドで製作するものです。造作家具とも呼ばれ、素材や色など自分好みの家具が作れます。こちらも組み立て設置工事はおよそ1日で完了します。
それでは、置き家具・システム家具・オーダー家具、それぞれの上手な選び方をご紹介しましょう。
置き家具ひとつで空間は変わる、
デザイン性が高く高品質な物を選んで
置き家具は、収納効率という面では他の2つに比べて劣りますが、ひとつ置くだけで部屋のイメージが変わるほどの存在感があり、手軽に空間づくりを楽しむことがでます。また移動や買い足しが楽なので、模様替えや引っ越しに対応がしやすいのもメリットです。
置き家具のよさは、その存在感を魅せることにあります。空間をグレードアップし、インテリアをセンスアップするアイテムになりますので、品質やデザイン性の高さを重視して選びましょう。
システム家具はパーツの豊富さがカギ、
手軽にコーディネートができる
システム家具は、ボックスや扉、引き出しなどのパーツを組み合わせてセットする家具です。壁と一体化させるので地震に強いのも特徴です。
選ぶ際には、欲しいパーツが揃っているか、希望のサイズや表面材が揃っているかを見極めることが肝心です。後で組み換えや移動ができるタイプを選んでおけば、引っ越しや模様替えにも対応がしやすくなります。
システム家具は、サイズや選ぶ表面材の種類、扉の有無、使用するパーツによって全体の価格が大きく変わります。メーカーによっては価格帯によりシリーズが分かれていることもあります。コストダウンをしたい場合は、選ぶ扉材のグレードを下げる、扉や引き出しを減らすなどで調整をしましょう。
オーダー家具は自由自在!
ホームシアターとデスクを組み込んだ壁面収納の事例
オーダー家具は、暮らし方や家のサイズにぴったり合わせて自在に製作ができるので、理想通りの家具が作れます。収納だけでなく、テーブルやカウンター、ベッドなども組み込むことができ、限られたスペースを有効活用しながら、これまでとは違った部屋の使い方ができるようになります。
こちらは収納不足を解消しながら、居心地のいい部屋にするために計画されたオーダー家具の事例です。
2つの壁面を使ったL字型の壁面収納家具で、コーナー部分には仕事用のデスクを組み込んでいます。デスクの奥行きはノートパソコンを使いながら手前で作業ができるスペースを確保し、天板は文章を書きやすくするために滑らかな石目の素材を選んでいます。
コーナーデスクを選んだ理由は、仕事場でも同じような形状のデスクを使用していて、それがとても使いやすいからとのこと。このような細やかな要望を叶えることができるのも、オーダー家具のメリットです。
L字の大きな壁面の側は、収納+テレビやAV機器のスペースになっています。電源コード類は家具の内側を通しているので、表に出てくることがなくスッキリとしています。
テレビの両サイドにはスピーカーを埋め込み、スクリーンを取り付けることで、家族そろってライブ映像を楽しめるホームシアターに。収納+仕事場+ホームシアターと、オーダー家具だからこそ叶えられる収納計画で、片付けがしやすいだけでなく、便利で楽しい部屋に変わりました。
オーダー家具は予算に合わせて計画を立てることもできます。全体のサイズや使用する材料、金物などによっても価格が変わりますので、しっかりと打ち合わせをしながら進めましょう。
ひとくちに壁面収納家具と言っても、このように製作方法によりそれぞれに特徴があります。また壁面への取り付けには壁面に補強が必要な場合があります。安全のために必ず専門業者に依頼するようにしましょう。我が家にあった収納スタイルを選んで、更に美しく快適なリビングにしてくださいね。
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