ダイニングのペンダント照明の上手な選び方、取り付け方をご紹介します。複数使いや光の色を変えることで、食事が美味しく感じられ、テーブルの上での仕事や勉強がしやすくなります。もちろんインテリアのセンスアップも!ペンダントはそのまま、電球だけの交換で快適化する方法もご紹介します。
ペンダント照明の基本の取り付け方、
数と高さのバランスを整える
ダイニングのペンダント照明は、食事を美味しく見せ、またインテリアのアクセントとして存在感を発揮するものです。取り付けの際には、テーブルの上に影を作らないよう、テーブル全体を照らすことができるかをチェックしましょう。
スタンダードな取り付け方は、テーブルの中心に100形電球相当の明るさの大型ペンダントを1灯、配置するスタイルです。
ただし細長い形状のテーブルの場合は、中心に1灯だけでは両端が暗くなってしまうことがあります。テーブルの長手方向の寸法が1.8m以上ある場合は、60形電球相当の小型のペンダントを3灯、もしくは40形相当を4灯程度取り付けると、テーブル上がまんべんなく明るくなります。
吊り下げ高さはテーブル面から60〜70㎝前後を目安にするとバランスがよく、またテーブル面をしっかりと照らしてくれます。
60〜70㎝というと、床から1.3~1.4mの位置に照明がくるため、立って見ると少し低く感じるかもしれませんが、椅子に座るとちょうどよい高さで、空間の中で見た時もバランスよく感じられます。
ただし人の目に近い位置に照明がくるので、眩しさを感じないデザインを選ぶこと。またテーブルで立ってパンをこねたり、華道や趣味の工作などの作業をしたりする場合は、ぶつかる恐れがありますので、ダイニングで何をするのかをよく考え、じゃまにならない高さに取り付けましょう。
複数のペンダントを取り付ける場合は、
ダクトレールタイプを選んで
限られた面積のダイニングに大型のペンダント照明を取り付けると、視線が遮られ、部屋が狭く感じられることがあります。そんな時は、小型のペンダント照明を複数取り付けて軽やかさを出しましょう。ガラスを使った透明感があるデザインも圧迫感を軽減してくれます。
複数のペンダント照明を取り付ける場合は、ダクトレールを使いましょう。こちらの写真のダクトレールは、天井に引掛シーリングや、引掛ローゼットと呼ばれる配線器具が付いていれば、そこにカチッとはめ込んで電源を取ることができます。
ダクトレールに取り付けることができるのはダクト用の照明器具です。ダクト用と、そうでないもの(天井直付用)は品番が異なりますので、ダクトレールを使用する場合は、「ダクト用」と明記してあるものから選びましょう。ダクトレールにはペンダントだけでなく、ダクト用のスポットライトを取り付けることもできます。
右の写真は、テーブルサイズが直径1.1m、取り付け高さは低いものから、65㎝、74㎝、89㎝です。こちらはダクトレールは使用せず、天井直付け用を使って三角形に配置しています。電気配線工事を別途に行えば、このようにバリエーションに飛んだレイアウトも可能です。
ペンダント照明はインテリアのアクセントになりますので、複数取り付けたり、色違いを交互に並べたりして楽しみましょう。
ダイニングで仕事や勉強をするなら、
調色機能があるタイプを選ぶと快適に
光には色があり、食事が美味しく見える色と、文字や作業がしやすい色は異なります。このような光の色を「色温度」と呼び、K(ケルビン)という単位で表示します。
料理を美味しそうに見せるのは、電球色と呼ばれる黄色味がかった暖かみのある光です。色温度はおよそ2700K、食卓のペンダント照明の電球の多くは、この色の光です。
そこで考えておきたいのが、ダイニングテーブルは食事だけでなく、子どもたちが勉強をしたり、本や新聞を読んだり、文字を読む機会も多いということ。文字が見やすい光の色は昼白色や昼光色と呼ばれる白い光で、色温度は5000K以上とされています。
食事の時と文字を読む時では、適切な光の色や明るさも異なります。ダイニングテーブルで食事以外の作業をするなら、光の色や明るさを変えることができる調色機能があるペンダント照明を選ぶと便利です。
上の写真は、明るさを変えるとシンクロして光の色も変わるペンダント照明です。明るくするに従って光の色は白くなり、一番白い光は、6200Kの昼光色。これは小さな文字もくっきり見えるあかりで、読書や勉強などにおすすめです。
おうち時間が増えたことで、ダイニングテーブルでテレワークをしたり、趣味の作業をしたりなど、食事以外の作業をする機会が増えたご家庭も多いことでしょう。ペンダント照明選びの際には、様々なシーンに合わせた快適な光環境を考えてみてください。
壁のスイッチで、
電球色〜昼光色へ光の色が切り替えられる電球も
光色切替えタイプのLED電球を使えば、今あるペンダント照明の電球を交換するだけで、食事とそれ以外で光の色を変えることができます。
壁のスイッチを1回カチっとすれば点灯、2回カチカチとすれば電球色相当(色温度2700K)の食事の光と、昼光色相当(6200K)の文字が読みやすい光に切り替えができます。
口金サイズは一般的な電球サイズのE26と、コンパクトサイズのE17の2種類あります。今、お使いのペンダント照明のデザインによっては取り付けができない場合がありますので、事前によく確認してください。
人気の北欧ブランドのペンダント照明、
サイズに注意を
ペンダント照明は低い位置に取り付けることもあり、実際に設置してみると想像より大きかったという声を聞くことがあります。
例えば、北欧デンマークの照明ブランドのルイスポールセンの「PH 5」は、スタイリッシュなフォルム、眩しくなく美しく広がる光のデザイン、また様々な電球が取り付け可能であることなどから、日本でも人気のペンダント照明です。
こちらのサイズは、直径50㎝、高さが26.7㎝あり、ペンダント照明としては大型で、かなりの存在感があります。取り付けの際には、空間の中でのサイズ感をよく確認し、軽やかな雰囲気にしたい場合はホワイト系のカラーを選ぶとよいでしょう。またPHランプのシリーズには、小型のサイズも揃っていますので、我が家のダイニングに合わせて選びましょう。
ダイニングのペンダント照明の選び方で、食事の楽しさ、勉強や仕事のしやすさ、そしてインテリアのイメージが変わります。取り付け高さや光の色にもこだわって、おうち時間を更に快適にお過ごしください。
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