家で過ごす時間が長くなり、住まいの居心地が日々の幸福度を大きく左右する時代です。今回は、自分にとって本当に心地よい住まいにするためのアイデアと、日常生活の中で幸せを感じるこだわりのリフォーム事例をご紹介します。
日常に幸せを感じる
本当に心地よい住まいにするために
幸福度とは簡単に言えば、自分自身が幸せと感じる度合いのこと。「世界幸福度ランキング」や「都道府県幸福度ランキング」などでお馴染みですが、実はその指標はさまざまです。
幸福度を支える要因には経済や健康、家族関係など様々なものがあり、住まいの作りによっても大きく左右されます。
住まいは日々の生活を支え、家族を見守り、人生の喜びを生み出す場です。おうち時間が増えた今、何か特別な出来事が無くても、日常の中で幸せを感じる「本当に心地よい住まい」であることが、とても大切なこととなっているのです。
そうはいっても心地よさは人によって異なり、とてもあいまいなもの。自分にとっての心地よさを具体的にするためには、どうすればいいのでしょうか。
それは五感を意識することにあります。人は、視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚の五感で外界を感知し、この五感を通じて幸せを感じています。
普段あまり意識することは無いと思いますが、自分の五感が幸せに感じるものをひとつずつ見つけ出していくことで、心地よさというあいまいなものが、具体的な形になって見えてきます。
心地よさアップのコツ
五感をひとつずつ意識してみる
自分にとっての心地よい住まいを目指すために、五感をひとつずつ意識してみましょう。
まずは視覚。好ましいと感じるもの、愛着があるものが身近にあると、心が明るくなります。好きな家具や雑貨をインテリアに取り入れたり、大切なコレクションをいつも眺められるようにしたり。私の場合は子どもの頃に使っていた古いダイニングテーブルです。傷だらけですが、テーブルにつくたびに懐かしく、嬉しい気持ちになります。
窓の外の景色が好きなら、もっと景色を楽しめるよう家具のレイアウトを変更したり、ベランダに椅子を用意したり。窓まわりのカーテンをリフレッシュするアイデアも。日本で幸福度ランキングが高い地域は景色がキレイなところが多いのです。思う存分、好きな景色を眺めることができる暮らしは、これまで以上に楽しいものとなることでしょう。
家族がお互いの顔を見て会話がしやすいよう、ソファーやダイニングテーブルのレイアウトを見直してみるのもいいですね。顔を合わせれば会話が弾み、家族のコミュニケーションが深まります。
美しく整った空間であることも大切です。乱雑な部屋は心が落ち着かず、片付けが大変だとストレスが溜まります。手間なく整えやすくしておくことは、心地よい部屋にするための大切なポイント。持ち物を吟味して、不要品を整理すれば、毎日を心穏やかに過ごせることでしょう。
聴覚は、余計な雑音をカットするところから始めるのはいかがでしょう。防音カーテンや内窓の取り付けをすれば騒音を軽減できます。静寂な空間は心を落ち着かせ、家族との会話もしやすくなります。
触覚も大切です。肌が触れやすい場所はどこでしょうか。ソファーなら夏は麻や綿などサラサラした肌触りのカバーを掛けて。冬はムートンなど温もりを感じさせるタイプに着替えれば、座るたびに気持ちよさを感じます。
味覚は、料理を美味しく感じさせる工夫を。食材を美味しそうに見せる色の電球を使ったり、キャンドルを置いたり。炊事がしやすいよう、ツールや家電などの収納も見直しておきたいところです。
嗅覚は、アロマなどを使う前にまずは家のニオイをチェックして。気になる玄関や洗面所には、壁に消臭機能を持つタイルを部分貼りするのも効果があります。
大事なことは日常生活の中で幸せを感じられる住まいであること。自分の好きにこだわった、五感が幸せに感じられる住まいなら、本当に心地よい毎日になることでしょう。
優雅な自分時間を過ごす
心地よさを目指したリフォーム事例
それでは、日常の中で幸せを感じる、本当に心地よい住まいを実現したリフォーム事例をご紹介しましょう。こちらは築31年、都内にあるマンションのリフォーム前後の間取りです。
キッチンは壁付けスタイルから対面スタイルへ。家族の顔を見ながら、また窓の外の景色を眺めながら楽しく炊事ができます。インテリアや照明、設備選びは、自分の好きなものに徹底的にこだわって。最小限の間取り変更で、優雅に自分時間を過ごせる快適な住まいになっています。
リビングは心地よさ重視
心浮き立つ豪華な床とコレクション収納
リビングは長時間過ごす場だからこそ、心地よさを徹底的に追及しています。
オレンジがかった美しいフローリングは「カリン」です。カリンはアジアの高級銘木で家具にも使われ、木目の美しさに定評があります。
上質な床は空間を美しく豪華に引き立てるので、見るたびに、踏みしめるたびに心が華やぎます。また肌が触れた時に気持ちよく、傷に強いのもストレスが少なくて済みます。
窓まわりには波型のたて型ブランインドカーテンを取り付け。これはショールームでひとめぼれをしたお気に入りの逸品です。時間によってうつろう光と影が、風合い豊かな木目にゆらいで時間を忘れるほどの美しさなのだそう。優雅な自分だけの時間を過ごせる空間になっています。
リビングのテレビボードの上には、コレクションのクリスタルの食器を収納する吊戸棚を設置。お気に入りのクリスタルが更に美しく見えるよう、吊戸棚の内側は黒色にしています。
キッチンの背面の収納にも、お気に入りの食器を収納しています。元々数多くの食器類をお持ちでしたが、リフォームを機に整理をして、本当に大切な物だけをこころゆくまで楽しめるようになったそう。
大好きなものを眺め、美しく整えられた空間で過ごす毎日は、豊かで充実した日々になることでしょう。
日常こそ豊かな気持ちで
バカラの照明とグリーンのシンクが美しいキッチン
キッチンは壁付けスタイルから、対面スタイルへとレイアウトを変更。家族と会話をしながら、お気に入りのインテリアを眺めながら炊事ができます。
キッチンはダイニング方向へまっすぐ伸びたフラット対面式です。壁の立ち上がりが無いので、明るくひろびろとしていて、ダイニング側からもお手伝いがしやすいのがメリットです。
キッチンカラーは、レンジフードやIH、カップボードも含めて白で統一。オレンジ系の床材と白いキッチン、アクセントの淡いグリーンのカラーシンクは心から元気になれそうな組み合わせです。
シンクの上にはバカラのクリスタルライトが。キラキラと輝きを放っています。美しい透明感、深い輝きを持つクリスタルを透過した光には優しい温もりがあります。このような日常の場にこそ高品質なアイテムを取り入れることで、毎日を一層心豊かに過ごせることでしょう。
朝の時間が幸せになる
ホテルのパウダールームのような上質な洗面空間
こちらは洗面所とバスルームの様子です。洗面所は、朝は洗顔、お化粧、髭剃り、昼間は家事や手洗い、夜はお風呂上がりや寝る前にも使う、本当にひんぱんに足を運ぶ場です。
そんな大切なところだからこそ、インテリアにこだわりました。大好きなバカラのクリスタルライトがここにも取り付けられ、木目の壁面に美しい光を放っています。
この洗面台は椅子が収納できるようになっているので、座ってゆっくりとお肌のお手入れをすることができ、タッチひとつで照明が点くのでちょっとしたワークで使うこともあるのだとか。まるで高級ホテルのパウダールームのような面持ちで、これなら朝の時間もちょっと楽しくなりそうですね。
家で過ごす時間が長くなり、心地よい住まいであることがとても大切な時代です。ぜひ自分にとっての心地よさを見つけて頂ければと思います。
リフォームのご相談は、こちらから
会員特別価格でサービスをご提供しております。
※コラムの内容や掲載商品は執筆時の情報であり、予告なく変更される場合がございます。最新情報をご確認ください。実施する際は、お客様ご自身の責任において行っていただきますようお願い申し上げます。