家で過ごす時間がこれまでにないほど大切な時代になり、快適なキッチンプランに変化が生まれています。

ニューノーマルをキッカケに、家はどこよりも安心して過ごせる場であることを改めて実感した人も多かったのではないでしょうか。

家でもっとリラックスしたい、癒されたい、家での食事をもっと美味しく楽しくしたい、そしてそれらを支える家事はもっとラクに便利に。そんな思いが新しいキッチンプランやカラーを生み出しました。

これまでのキッチンでは、このような暮らしや価値観の変化に対応しきれず、不便を感じてしまうことも。それでは、これからの時代をより便利に快適に、そして楽しく暮らせるキッチンの最新事情をご紹介しましょう。

ニューノーマルな暮らしは、インテリアのカラーに変化をもたらしました。

人気は、ストレスの多い毎日に癒しを感じさせてくれる色。例えば、温もりを感じさせるベージュやグレージュ、中間調のハーフトーン、そして家の中でも明るい自然をイメージさせる緑や黄色です。

キッチンでは黒色の人気が上昇しています。黒色といっても、クールなモノトーンやハードなインダストリアルというより、木目やベージュと組み合わせたナチュラルシックやラグジュアリーモダンなど、優しさや癒しを感じさせるコーディネートが中心です。

キッチンカウンターのカラーもこれまでは圧倒的に白色が中心でしたが、ニューノーマルをキッカケに自然素材をイメージさせる焼き物や鋳物をイメージさせるデザインや、落ち着いたダークトーンの人気が上がっています。

家の中はスタイリッシュになり過ぎても疲れてしまうもの。ほどよい温もりを感じさせる、落ち着いた色の組み合わせが癒しを感じさせてくれることでしょう。

ニューノーマルをキッカケに、使いやすいキッチンのカタチも変化しています。

おうち時間の増加で家事の負担が増え、親子で夫婦でなど複数でキッチンに立つ機会が増えたご家庭も多いのではないでしょうか。

今やキッチンはひとりでいる場所ではなく、家族で一緒に過ごすスペースです。これまでも共働きのご家庭が増えたことで、複数で使いやすいキッチンを求める声はありましたが、それが一気に膨らんだ状況です。

複数で料理がしやすいキッチンにするには、反対側からも作業がしやすいフラット対面式や、すれ違いをしないで済むアイランド式、シンクとコンロが別の島にある2列型にするなどのアイデアがあります。

またコロナ禍をキッカケに一気に売り上げが伸びたのが、料理をサポートしてくれる調理家電です。ほったらかしで料理ができあがる電気鍋や、パンを美味しくするトースターなど、新しい家電が増えていますので、これまで以上に家電スペースを広く確保しておくことが必要になるでしょう。

家で食事をする機会が増えたことで、おうちご飯をもっと楽しくしたいという声が高まり、ダイニングのプランにも変化をもたらしました。

例えば作りながら家族みんなで会話を楽しみつつ、一緒に食べる、食べながら作るといったことができるよう、キッチンとダイニングとの繋がりを更に強めたスタイルが好まれたり、食空間に非日常的なエッセンスを加えて外食気分が味わえたり。

おうちご飯をより楽しくしてくれる、食空間を豊かに彩るプランが注目されています。